先週の火曜日は膀胱に結石ができてしまった10歳になるマルプーちゃんの手術でした。
少し前からおしっこに血が混ざるとのことで来院
尿検査をすると、細菌や結晶(結石のもと)が・・・
尿路結石症の疑いがあったためレントゲン検査をしたところ
膀胱結石であることがわかりました。
膀胱に石ができると膀胱の壁を刺激するので、頻尿、血尿、
おしっこがぽたぽた垂れる等の症状が現れます。
さらに、膀胱にあった石が尿路を塞ぎ、尿を出にくくしてしまうこともあります。
放っておくと腎不全を起こして食欲不振、嘔吐などの症状が現れ、
最悪の場合、命を落としてしまうこともあります。
わんちゃんの結石の多くはストルバイトとシュウ酸カルシウムの2つが主です。
この2つで尿石全体の約8割と言われています。
ストルバイトは食餌療法で溶解することもありますが、
今回の子の結石は検査結果から総合的に判断して
自然に溶けない結石(シュウ酸カルシウム)の可能性が高いため、
飼い主さんと相談して手術で摘出することになりました。
直径1~3mmくらいの小さい結石がたくさん詰まっていました・・・
これくらいの大きさの石は、尿道へ入り込んでおしっこの出口を塞いでしまう
可能性もありましたので早めの手術ができて良かったと思います。
わんちゃん、ねこちゃんの尿路結石症の原因は、結石の種類にもよりますが、
・細菌による感染症
・飲水量が少ない
・食事のミネラルバランス
・内分泌・代謝(門脈体循環シャントや肝障害)
が関連していると考えられています。
また、膀胱結石は再発することがあるので手術したら治療終了ではありません。
再発を予防するためには継続した食餌療法がなにより大切です
とくにこれからの時期は寒くてお水を飲む量が減ってきますので、注意が必要です。
食事やおやつと尿石の関係について詳しく知りたい方は、当院スタッフまでご相談ください
獣医師 林 聡 ・ 佐藤 友美
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